カウンセラーについて

カウンセラーってなにする人?

心理カウンセラーって何をする人なのか・・・。
どんな知識や資格を持っていて、
どんな時に利用(相談)したらいいのか・・・。

ここ数年でカウンセリングルームの数は激増し誰でもカウンセリングを気軽に受けられる環境が整いつつあるように見受けられます。ところが、まだまだ多くの方がこんな素朴な疑問を持っていらっしゃるのではないでしょうか。そこで、ここでは少しだけカウンセラーについてお話したいと思います。

心理カウンセラーとは簡単に言うと、“話を聴くプロ” です。

知識としては、発達心理学や性格心理学などの心理学全般、および精神医学などの専門知識を備えているのが基本です。

カウンセラーの資格ですが、現在の日本では心理カウンセラー(相談員)、心理セラピスト(療法士)などの心理職には国家資格はなく、すべて民間機関が一定の認定基準を設け、それを満たした者に○○認定心理士、●●認定カウンセラーなどと命名して証明書を発行しています。今ではものすごい数の「カウンセリング養成学校」が存在しており、授業料もコースの内容もピンからキリまでで、誰にでも簡単に取得できる資格の一つになっていると言っても過言ではありません。とはいっても、民間発行の資格が信用できないということではありません。よく知られる「臨床心理士」のように大変厳しい専門的課程を修了し、さらに厳しい試験をパスしてようやく取得できる資格もあれば、安価でしかも数か月で取得できるものまで様々です。

ここで強調して言いたいのは、
“取得困難な資格保持者が必ずしも素晴らしいカウンセラーで、容易な資格保持者はダメダメカウンセラーというわけではない”ということです。

どんなに素晴らしい資格、または多くの知識や技術を持ち合わせていてもクライエントの話をしっかり聴いて理解できなければまったく意味がない、ましてやクライエントの気持ちを無視してそれらを見せつけるようではカウンセラーとしては失格だと私は思っています。

実際に、素晴らしい経歴をお持ちの割にはクライエントの話の真意を理解できない(しようとしない)カウンセラーは少なくありません。それとは反対に、経歴はそれほど輝かしいものではないけれど天性のカウンセリングマインドをお持ちで尚且つ勉強熱心な有能カウンセラーも大勢いらっしゃいます。

どんな時にカウンセラーを利用するといいの?

では、カウンセラーをどんな時に利用したらいいのかと言いますと、
それは、こんな問題や症状を抱えたときです。

特に、悩みを家族や友人にうまく相談することができない方や「問題の原因はすべて自分にある」「人に話したところでどうしようもない」「自分が何とかするしかない」と独りで考え込みがちな方にはカウンセラーの力が必要(有効)であるといえます。

それとは逆に、比較的誰にでも愚痴をこぼすことができる方や「問題の原因は自分ではなく他にある」といった考えをお持ちの方にとっては、カウンセリングはあまり効果的ではない場合があります。

あとこちらでも言及しましたが、心理カウンセラーは医師ではありませんので薬の処方や病気の診断などの医療行為は行えません

とはいっても、心理学や精神医学の基本知識は持ち合わせておりますので「病院にいくほどではないけれど心の問題について専門的なアドバイスを聞いてみたい」と思われる方はお気軽にご相談されることをお勧めいたします。

相性が肝心です!

カウンセリングでよい成果を得るためにはまず、自分に合うカウンセラーを見つけることが肝心です。

人の性格や考え方がみなそれぞれ違うように、カウンセラーにもいろいろな性格、考え方(信念)を持った人がいます。また、得意な分野や扱う技法などによってもカウンセリングの進め方が大きく異なってきます。ですからたとえば、ちまたで評判の良いカウンセラーがあなたにとっても良いカウンセラーであるとは限りません。

 

下記に、カウンセラーの選び方のヒントを挙げてみましたので少しでもご参考になれば幸いです。

カウンセラーの選び方

自分と相性のいいカウンセラーを見つけるためのヒントです。


その①:HPやブログを参考にする。

正直、これが一番手っ取り早いと思います。ホームページやブログにはカウンセラー本人が自分の言葉で書いた文章がたくさんあります。そして、それらの文面には必ずカウンセラーの人となりが表れているはずです。あと、これは個人的な見解ですが、専門知識を豊富に持ち合わせているのはいい事ですが、難しい用語ばかりを使って長々と書き綴っているのはどんなものかと考えさせられます。逆に、読み手の気持ちになって出来るだけ分かりやすく文章を書かれているカウンセラーは、きっとカウンセリングの場面でもクライエントの気持ちを理解し、しっかりと寄り添ってくれるのでは、と期待できます。

その②:講演やセミナーで直に(遠目で)会ってみる。

もし定期的に講演会やセミナーなどを開いているカウンセラーであれば、その講演を生で聞くのはたいへん参考になると思います。その人の持つオーラなどもきっと感じることができるでしょう。※ものすごい肩書きを持っていても柔らかい優しいオーラを持っておられる方も大勢いらっしゃいますし、横柄でとっつきにくい感じの人もいます。

その③:電話相談やメール相談などを利用して様子をみる。

面談カウンセリングを受ける前に、もし電話やメールで簡単なやり取りができるのであればそれを利用するのもいいかもしれません。ただ、電話やメールは文面だけによるコミュニケーションのため多少 ”事務的だな…”と感じてしまう傾向があることは否めません。※面談では非言語(声のトーンや顔の表情、身ぶり手ぶりなど)でのコミュニケーションがとれるため、そのように感じてしまうことはほとんどありません。

 

上記の方法でチェックしてみて、”この人にだったら安心して話ができるかも…”と感じることができたら、一度試されてみるのがいいかもしれません。
そして、何度か面談カウンセリングを受けた後に、”やっぱりこのカウンセラーちょっと合わないな…”と思ったら、少々勇気はいりますが、正直にカウンセラーにその旨を伝えることが大切です。カウンセラーはそのような事態もきちんと理解し受け入れるべきであり、それができないカウンセラーはそもそもプロ失格です。

最後に、実際にカウンセリングを受けてこのカウンセラーが自分に合うのかどうかの目安は、

話していて心地が良い
この人にもっと話がしたい(聴いてもらいたい)

と感じられるかどうかだと思います。

躊躇せず自分の感性を信じることが大切です。
あなたの近くにもきっといるはずです。

私自身もカウンセラーとして、一人でも多くの方に「話していて心地が良い」と感じていただけるよう日々自己研鑽を積み、みなさまとお逢いできる日が一日でも早く訪れますことを心から願っています。