みなさま、こんにちは。
オーストラリアで暮らすようになって早くも12年が経とうとしている私たち一家ですが、これまでの12年間決して楽しい事ばかりではありませんでした。
ビザの問題、学校の問題、結婚の問題、出産の問題、友達作りの問題、子育ての問題、マイホーム購入時の問題、子供の学校の問題、仕事の問題、車の問題、保険の問題、病気に関わる問題、食生活の問題…
こうして改めて書き出してみると、苦しかった記憶の方が断然多く蘇ってきます…(^^;
辛かった記憶はとりあえず置いておきまして、今日はオーストラリア生活の中で「こういうとこ好きだなぁ…」というお話です。
先日、友人と一緒に子供たちを連れて公園遊びに行った時のことなのですが、息子たちがバスケットボールコートで遊んでいたところに車いすの少年がやってきました。
その時私は、「大丈夫かな、ボールが当たって怪我させたりしないといいけど…」と一瞬心配した半面で、「こんな時10歳前後の子供たちはどんな行動に出るのだろう」とちょっと興味深くもあったので、とりあえず口を挟まずに様子を見ることにしました。
結果は、なんてことはありません。
子供たちは、そのままふつーにみんなで楽しくバスケットボールで遊び続けました。時に、さりげなくその少年を助けながら^^
オーストラリアのいいところは、このようにハンディキャップを抱えている人がそれを恥じたり、隠したりすることなく当たり前のように公共の場へ出て来られるところ、そして周りの人々も、照れることなく、さりげなく当たり前のようにフォローしようとするところです。
その点、日本はまだまだ弱者(障がい者、高齢者、妊婦など)が肩身の狭い思いをしているなぁと感じることによく遭遇します。“弱者”という用語が相応しいのかはちょっと分かりませんが…
たとえば、駐車場の車いすサインがある場所に堂々と車を止める健常者、
バスや電車内で子連れの妊婦に席を譲らず携帯に夢中の学生、
荷物を引いて危なげに階段を下りるお年寄りの横を平然と通り過ぎる若者、
駅の改札口でモタモタしている団体にイラつくサラリーマン
「自分だけじゃない、他の人だって…」
「障がい者はいいとしても妊婦や子供は別に病気じゃないんだから…」
「せっかく声をかけたって、無下に断る老人もいるんだ…」
「日本のサラリーマンはなにかと大変なんだ!!」
という意見をお持ちの方もきっといらっしゃるでしょう。
日本はいろんな意味で日々の生活に余裕がないですからね‥‥(^^;
その点オーストラリア人はどこにいたって、全く知らない相手であろうと、またその人が障害を持っていようといまいと関係なくとりあえず困っていそうな人を見かけたら
「Are you alright?」(大丈夫?)と声をかけます。
もちろん断られることだってたくさんあるでしょう。
でも断る側も必ず
「I'm OK, thanks anyway!」(はい、大丈夫です、声をかけてくれてありがとう!)とお礼を言います。
きっとこんなやり取りが、“気軽に手を貸す(借りる)自然な流れ”を作っているんでしょうね。
私も、こんなオーストラリアのイイところをいっぱいいっぱい吸収して「さりげない優しさを照れず惜しまず出せる人間になりたいなぁ」と思います。
…と、そんなイイ風習のあるオーストラリア生活ですが、いや~~~な所もいっぱいあるんですよ(^^;
もちろんそれはどの国にいても同じでしょうが、それでもやっぱり海外生活は言葉が不自由な分、辛く悔しい思いをすることがいっぱいあります。
また機会があったら、オーストラリアの嫌なところ、悔しかった出来事なども語ってみようと思います^^