「らしくない」って言わないで

みなさま、こんにちは。

 

私は20代前半に単独でアメリカへ語学留学しました。

 

こういうとなんとなくカッコイイですよね。
でも今だから言えますが、実は留学した本当の理由は「現実逃避」だったのです。

 

あの当時の私は(今も?)相当ひねくれ者でした(笑)

とりあえずその場その場、または誰と一緒に居るかでいろんな自分に変化しながらそれなりに楽しく過ごしていると思っていました。いや、なんとか楽しく過ごすために臨機応変にいろんな自分を演じていたのかもしれません。

 

でも、そんなことをしているうちに段々と本当の自分は何なのかが分からなくなっていきました。

本当は、何が好きで何が嫌いなのか、
本当は、気が強いのか、弱いのか、
本当は、素直なのか、意地っ張りなのか、
本当は、多弁なのか、無口なのか、
本当は、ポジティブ思考なのか、ネガティブ思考なのか、

自分自身で分からなくなり、時折一人で悶々としていたのを覚えています。

 

そんな時、人から言われて1番イヤだった言葉は「どうしたの?らしくないよ!でした。

 

そして、超ひねくれ者の私は心の中でいつもこう思いました。

 

「らしくない??」
「私の何を知ってるの???」
と。

 

いやな奴ですよね~(^^; ← 今更ですが、みなさまごめんなさいm(_ _)m

 

で、そんな自分がイヤで「あ~、私のことを誰も知らないところで一からやり直したい!」そう思ってアメリカへ“逃亡”したのです。

※ 結局、問題は自分の中にあったので場所を変えても何も変わらないということに後から気付かされたのですが…^^;その時は、私なりの苦肉の策でした。

 

いまだにこの「らしくない」という言葉はあまり好きではなく、他の人に対しても使わないようにしています。

なぜなら「らしくない」という言葉、その人の「~してみたい」という希望や願望、可能性を摘み取ってしまうように思えてしまうからです。

 

とくに自分の欠点を直したい、変わりたい、と思っている人や何か問題を抱えて気分が落ち込んでいる人に対して投げかける言葉としては相応しくないと思っています。

 

例えば、こういう風に言われた(言った)覚えありませんか?

 

いつもは明るくて元気なAさんがちょっと口数が少ないとき、

「どうしたの?なんか今日おとなしくてAらしくないね!」

 

いつも意地を張ってばかりのBさんが素直に「ごめんね」と言ったとき、
「うわっ、急にどうしたの??Bらしくないじゃん、なにか裏でもあるんじゃない(冗談笑)?」

 

いつも明朗活発で弱みを見せないC子さんが愚痴をこぼしたとき、
「あれ?なんかめずらしく弱気じゃん。いつものC子らしくないね。どうしたの?」

 

こんな風に返されると、
「まぁいいや…」とか、
「うるさいなぁ、もういいよ!」とか、
「この人に言っても分かってもらえそうもないな…」と
思ってしまいませんか?

 

「じゃ、そんな時はどう応えたらいいの?」って思いますよね。

 

もし私がAやBやCの立場だったら、ただただ平然といつもどおり、

Aには、「最近何かあった?」
Bには、「私(オレ)の方こそゴメン」
Cには、「そっか、大変だったんだね。」

と応えて欲しいです。

「こんな自分も普通に受け入れてもらえるんだ」と感じられるように。

 

こんな風に思う私って面倒くさいでしょうか…?

でも、こんな気持ちになったことがある人ってけっこう少なくないんじゃないかなって思うんです。

 

人は付き合いが長くなればなる程、急に態度を変えたりすることが難しくなります。

とくに、急に素直になる事はとってもとっても難しいです。

素直になりたくても“照れ”が邪魔してなかなかなれません。

そして、それを受ける側もまた“照れ”が邪魔してなかなか素直に応えることができないものです。

 

ご家族、ご友人、同僚の方々、そして愛するパートナーがいつもと違う一面を見せたときは、どうか「らしくないじゃん!」という言葉で突き放すのではなく「そんなところも全部含めて大好きだよ」という気持ちで応えてあげてくださいね。

 

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