みなさま、こんにちは。
突然ですが、私は「心理学」という学問が大好きです。
心理学といっても巷で流行っている「心理テスト」などを思い浮かべて、「面白そうだな♪」と思われがちですが、実際に“学問としての心理学”を学んでみると、それほどでもないとガッカリする人が少なくありません。
でも私はこれまで「心理学」に何度も救われてきました。
人間関係で行き詰った時、自分探しで虚しかった時、子育てで苦しかった時、家族間・夫婦間の問題で辛かった時、「心理学」はいつも何かしらのヒントを私にくれました。
そこで今日は、ちょっとだけ私の大好きな「心理学のお話」をしたいと思います。
「心理学」とひとくくりに言いますが、その中はいろいろな分野に分かれます。
例えば、最近ではよく知られるようになった
うつ病や恐怖症など精神医学的な知識を学ぶのは「臨床心理学」です。
また、人間の発達・成長に関することは「発達心理学」、
学校や教育の分野で役立つのは「教育心理学」、
犯罪に関することは「犯罪心理学」
人が日頃どのように外界のものを捉え、
それがどのように行動に影響しているのかを考える「認知心理学」
その他、「家族心理学」「性格心理学」「社会心理学」「神経心理学」……
書き出したらキリがありませんね…(^^;
ちなみにどれもはっきりと境目があるわけではなく、どの分野も少しずつ絡み合って成り立っています。
その中でも私の専門(?)というか、より興味があってたくさん勉強した分野は「被害者心理学」です。
被害者とは、殺人や暴行などの犯罪被害はもちろんのこと、交通事故もそうですし大きな自然災害による被害も入ります。病気や不慮の事故で愛する人を失くされた方もこの分野に入るといってもいいでしょう。
そこでみなさん、こんな経験ありませんか?
すごく深い悲しみに包まれている方に対して、
「いつまでも泣いてても〇〇さん(故人)は喜ばないよ。」
「気持ち分かるよ。嫌なことは早く忘れてしまったほうがいいよ。」
「〇〇さん(故人)の分も頑張らないとね。」
「神様はその人に乗り越えられる試練しか与えないんだよ。」
「△△ちゃん(故人)の生まれ変わりかもね。」
と言ってしまったこと。
または、実際に友人や親類から言われたこと。
私たち人間には、
“不幸な人を見たら助けないと!”
“辛い思いをしている人を見たら、何とかして慰めてあげないと!”
と考える習性があります。
これはもともと備わっている良心や小さな頃から教えられてきた道徳心からくる自然な感情であって、もちろん決して悪いことではありません。
ところが、その良かれと思ってした行為が相手をさらに傷つけてしまう時があるということを頭の片隅にでも少しだけ記憶しておいていただきたいのです。
じゃ、「そんな時、どうやって声をかけたらいいの?」と思いますよね。
実は、何も言わなくていいのです。
その人が泣いていたら、肩を抱いてあげましょう。
人前で涙が溢れてしまうくらい辛い思いをしている人は大抵周りの雰囲気を気にして「ごめんね、ごめんね…」と謝りながら泣いていることが多いです。
そんな時は、「思う存分泣いていいんだよ。」と肩を貸してあげてください。
そして、何も言ってあげられない不甲斐ない思いをそのまま言えばいいのです。
「何も言葉が見つからなくて、ごめんね…」と。
ただただ、そっとそばにいるだけで人は癒されるようにできています。